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年 月 日

山 名

標 高

2.5万図

天 気

当日福井市の
最高気温と最低気温
〔 〕は平年値+-

同行者

2005 10/12

雨飾山
(あまかざりやま)

1963.2m

雨飾山



25.1℃  17.8℃
(+3.1   +4.9)

燈の宗さん

行 程
福井市自宅出発430===北陸自動車道===糸魚川IC625===
長野県小谷村小谷温泉キャンプ場登山口(標高1000m)745〜805---ブナ平855〜900----荒菅谷(標高1448m)940〜950---笹平(標高1894m)----梶山新湯分岐1105----雨飾山山頂1140〜1230---笹平1255---
荒菅谷1350〜1405---ブナ平1440〜1450---登山口1540
                                ◆往復 休憩時間含む ■出会った登山者 150人位



深田久弥が三度目の挑戦で登った雨飾山。当時は小谷温泉から登山道はなく大海川の荒菅谷(あらすげたに)を溯ったようだ。
ところが、深田が登ってから半世紀、福井から日帰り山になってしまう。登山道が在って、自動車道が出来、車は性能が良い、しかもマイカーなんて、日本歴史上一番変貌した戦後60年だろう。そう言えば僕も来年は還暦を迎えるのだ。

富山辺りで夜が明ける。なんと雨ではないか〜、天気回復は遅れているようだ。8時前、小谷温泉では青空が覗き始める。登山口駐車場は車で溢れている、50数台は在るだろう観光バスも1台。さすが人気の山だ。

小川と湿地の中の木道を歩くとミズバショウの大きな葉っぱに真っ赤なマユミの実、小川を覗くと岩魚が泳いでいる、大きな物は25cm以上も。
左に滝を見過ごすと尾根に上がる。粘土質の土、ぬかるんで石がゴロゴロ、ブナの根が浮き出て実に登り辛い、厄介な登山道だ。
人気の山だけあって相当荒れている。何処の山も人気の山に集中して登山道は悲鳴を上げているように痛々しい。目標達成に全国廻っているのだろう〜。許容量オーバーで登山道整備が追いつかないのであろうか。一部では自治体やボランティアの手を煩わしている山もあるのだが〜これ以上無策で放っておくと取り返しつかなくなるのでは、そろそろ入山料徴収を検討する時期かも知れない。徴収金で登山道整備必要だろう。

急登から平らな処、小一時間でブナ平に着く。一服するのに最適、多くの人達が休んでいる。標高約1200mのブナ平とあって見事なブナの森がある、まだ緑の葉が多く上部だけが黄葉している程度で黄葉は遅れているようだ。
9時35分、荒菅谷を見下ろす処で早下山の登山者、山頂からの展望は戸隠が見えた程度とのこと。昨日は火打、その前は白馬にと良く喋ってくれる40才代の人。
降って荒菅谷、清流が勢いよく流れている。冷たい水は旨い。登る人降る人で賑やかだった。
ここから山頂は見えない、青空に映える展望は素晴らしい、岩峰は立ちはだかってアルプスを彷彿させる。

ここからまた尾根に取り付く。粘っこい土に石がゴロゴロ、急斜面にはロープ、梯子がある。標高1500m辺りは紅葉が始まっている、登山道脇でスケッチの女性、山頂直下の岩壁を描いている、山頂に登らずここでスケッチのようだった。

梯子、ロープ、崩れやすい石場の処を登り切ると県境の笹平、北の方の新潟県の展望を期待していたが、ガスで山並を隠している。東の方も南の方もガスで見えない。期待外れである。これから向かう西の方の山頂はまだ見える。そうすると雨飾山だけが陽を受けていることになる。何とも複雑な心境だ。せめて隣の天狗原山、金山、妙高山を見せて欲しかった。

名の通り笹の繁る平、笹平を山頂に向かう、所々「高山植物のため登山道から外れないように」と看板、花の時期に来たいものだ。山頂へ急な岩と石混じりの急登、四つん這いで登る急登でもないが足場の不安定な石ゴロゴロ、疲れ切った脚には応える。

山頂からガスバーナーの音、もうすぐだ。石仏が数体、道祖神も越後の方に向いて立っているピーク。雨飾山は越後の山なのだろう。目と鼻の先に三角点の山頂がある。丁度昼飯時、30数名が笹平は見えるが周りの山は展望無くお通夜の如く静まりかえっている。展望きけば、あれが妙高・火打だと、さぞ賑やかだったに違いない。
とうとう山頂にも笹平にもガスの動きが早くなってきた。握り飯3個頬ばってこれ以上晴れる事はないだろう。早々に降りましょう。

粘土質の土に石ゴロゴロの急斜面、登り以上に下りは神経を使う。目は常に下向き次の足を踏み出す足の位置を考えなくてはならない。若い頃と違って膝のバネ、ねばりが無くなってきている、膝に負担のかかる厄介な登山道だ。
20才代は5名、僕もそうだが、今日も爺婆が殆ど、高齢者には辛い雨飾山のようだ。

山から降りればここは小谷温泉。村営の露天風呂に入る。無人で番台は無く、清掃協力金として寸志の事だった。
何と贅沢なブナの森の中にある。岩風呂にブナの実が落ちていた。野趣満点の贅沢な露天風呂。湯量は豊富で酷使した脚を癒すのに最適だった。

30数年前の話しだが〜山田屋旅館に泊まった事があった。正月休みでコルチナスキー場に行ったが雪ではなく雨が降り続いてスキーどころではなく、急遽小谷温泉へバスに揺られて向かったのでした。当時、旅館は2軒だった。
滝の様に流れる温泉に驚いたり、お茶うけに「ひたし豆」が出てきた。初めて食べる「ひたし豆」この辺は何時も事らしい。
大粒の青大豆を一晩水に浸けて湯がいた物だった。塩味が効いて旨かった、今でも鮮明に憶えている。
今はどうなっているのかなぁ〜と旅館を訪ねた。江戸中期に建てられた3階建ての本館は健在だった。秘湯ブームのお陰だろう新館が造られていた。平日なのにお客様は多く繁盛しているようだった。

早朝4時30分に出て山に登って温泉に浸かって、夜8時前には自宅に帰ってこれる。
30数年前は、誰も想像し難い夢の様な出来事だったかも知れない。



ブナの森 ブナの根が浮き出て登山道は荒れている

荒菅谷の岩峰

山頂南の岩峰

笹平への登り

荒菅谷上部 深田久弥が詰めたと思われるゴルジュとフトンビシ


「沢筋に水は無くなって、ゴロゴロした大きな石を踏んで行くようになると、もう森林帯を抜け出して、見晴らしが展け、すぐ頭上にすばらしい岩盤が現れた。それはフトンビシと呼ばれる巨大な岩で、その岩の間に廊下のような細い隙間が通じていた。」
〜31雨飾山より〜

山頂直下から笹平

山頂記念写真 背後は笹平

山頂の石仏 向こうが三角点山頂

マユミ(檀)の果実

ブナの森の中の村営露天風呂